安いプリンターは型落ちが得?じつは最新が最安|エントリー機をTS3730で検証
「安いプリンターは、型落ちを狙えば得」——多くの人がそう思っています。
このサイトも基本は「同じ性能なら、型落ちを安く買うのが得」という立場です。
ところが、いちばん安いプリンター——本体1万円未満・4色インクの簡易複合機(キヤノンTS3系、エプソンPX系など)——だけは、これが逆になります。
型落ちを探しても安くならないどころか、最新より高いことのほうが多いのです。
結論から言うと、安いプリンターは最新を買うのが正解。その理由を、実際の価格(キヤノンTS3730ほか)で確かめます。
結論:安いプリンターは最新を買えばいい
「型落ちの方が安いはず」と思って前世代を探すと、安いプリンターではかえって損をします。理由は3つです。
- 最新でもすでに底値(数千円台)。もともと安いので、これ以上値下がりする余地が小さい。
- 安いモデルは入れ替わりが速く、旧型はすぐ終売。店頭から消えた後に残った在庫は、品薄でむしろ値上がりする。
- 結果、型落ちで得する前提の「最新との価格差」が生まれない。
エントリー機で気になるインク代(ランニングコスト)も、型落ちにすれば下がるものではありません。本体が安いだけで、インクは型番ごとの問題です。
むしろ純正インクを長く確実に買えるのは最新機のほう。コストは インク代で損しないプリンター選び もあわせて確認してください。
実例:TS3系は最新が最安で、旧型のほうが高い
キヤノンのエントリー機「PIXUS TS3系」で、実際の価格を並べてみます。
| 世代 | モデル(発売) | 価格.com最安(税込) | 登録店舗 | ひとことで |
|---|---|---|---|---|
| 最新 | TS3730(2024年) | 7,920円 | 117店 | 最安・在庫潤沢 |
| 1世代前 | TS3530(2022年) | 白 8,300円 / 黒 12,800円 | 2店のみ | 品薄。最新より高い |
| 2世代前 | TS3330(2020年) | 価格が付かない | ほぼ無し | 実質終売・買えない |
(価格.com、2026年6月時点。価格・在庫は変動します)
最新のTS3730がいちばん安く(7,920円)、在庫も117店と圧倒的です。
1世代前のTS3530はもう2店舗しか残っておらず、黒に至っては12,800円と最新の1.6倍。2世代前のTS3330は価格すら付かず、実質もう買えません。
上位機では当たり前の「最新は高い、旧型は安い」が、安いプリンターではきれいに逆転しています。
なぜ安いプリンターは最新のほうが安いのか
理由は値段ではなく、流通のしくみにあります。
- 元値が数千円台なので、最新でも値引き済みの底値。型落ちで削れる余地がほとんどない。
- 売れ筋で回転が速く、旧型は短期間で終売。流通から消えるのが早い。
- 消えた後に残るわずかな在庫は、品薄プレミアムで値上がりする(上の表の「黒12,800円」がまさにこれ)。
要するに安いプリンターは、型落ちが安くなる前に、旧型そのものが店から消えてしまうのです。
旧型が安いのは、新モデルが出た直後だけ
安いプリンターでも、新モデルが出た直後の数か月だけは、旧型のほうが安いことがあります。
実際、TS3730が出た2024年秋は、旧型のTS3530が数千円安く、このときは「値下がりした旧型を買う」のが正解でした。ところが1年半で立場が逆転し、いまは最新のTS3730が最安です。
安いプリンターの旧型は、安く買える期間がとても短いのです。
- 発売直後の数か月 … 旧型がまだたくさん残っていて安い。型落ちが買い得になるのは、ここだけ。
- それ以降(半年〜1年) … 旧型が品薄になって値上がりし、最新が最安に。もう型落ちを買う意味はありません。
だから安いプリンターは、値下がりを待つよりいま売っている最新を買うのが確実です。旧型を選ぶなら、まだ多くの店に在庫があって、はっきり安いときだけにしましょう。
型落ちで得するのは、2万円以上の上位機・写真機
逆に、2万円以上の上位機や写真用のプリンターなら、型落ちはしっかりお得です。本体価格が高い6色機は売られている期間が長く、しっかり値下がりします。
しかも写真のきれいさを決めるインクの構成は、世代が変わってもほとんど同じ。だから前の世代を選べば、同じ画質をそのまま安く買えます。
- 写真をきれいに残したい → 写真がきれいなプリンターを型落ちで安く買う
- 6色ハイブリッドの定番 → PIXUS TS8系/フラッグシップは XK5系・上位スタンダードは XK1系
- そもそも型落ちと最新どっちか迷う → 型落ちと最新どっちを買うべき?
まとめ:安いプリンターは最新、上位機は型落ち
- 安いプリンター(〜1万円・4色の簡易複合機)→ 最新でOK。 最新がいちばん安く、在庫も多い。型落ちは品薄で割高になりやすく、狙う意味がありません。
- 写真機・上位機(6色機・本体2万円〜)→ 型落ちがお得。 画質は世代で変わらないので、前の世代を安く買えます。
- 「型落ち=必ず安い」ではありません。プリンターの値段によって、型落ちが得か損かは逆転します。一番安いクラスでは、最新を買うのがいちばん賢い選びかたです。
型落ち選びの全体像は 型落ちプリンターのおすすめと選び方 を参考にしてください。
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